2024年7月に開催されるパリオリンピックでは、ブレイクダンスやスケートボード、サーフィン、スポーツクライミングといった、若者に人気のあるスポーツが新たに採用されました。
その一方で、2020年に行われた東京オリンピックで、採用されていた競技がパリオリンピックでは採用されていません。
今回はパリオリンピックでなくなった競技や採用基準などはあるのかなどを紹介していきます。
パリオリンピックでなくなった競技は何?
パリオリンピックでは、ブレイクダンスやスケートボード、サーフィン、スポーツクライミングといった若者に人気の高いスポーツが採用されましたが、不採用になった競技もあります。
不採用になった競技
パリオリンピックで採用されなかった競技は野球、ソフトボール、空手、パルクール、スカッシュ、ビリヤード、チェスです。
日本人からすると、野球、ソフトボール、空手は金メダル獲得の可能性が高い競技なので、なくなってしまって残念と感じる人も多いと思います。
東京オリンピックで、3大会振りに復活した野球、ソフトボール、空手でしたが、パリオリンピックでは再び、不採用になってしまいました。
日本は野球とソフトボールが強く、金メダルを獲得することが多いので、日本が金メダルを獲得しないように不採用になっていたという意見もありますが、今回は明確に理由があるようです。
野球などが不採用になった理由とは?
今回のオリンピックでは、若者に人気のある競技が優先的に採用されることになっています。
野球、ソフトボールはサッカーやバスケットボールに比べて、やや人気が劣り、若い世代からの人気も低いとされています。
空手に関しては、エンターテイメント性がなく、若い世代からの人気も低いと言う見方があり、これらの理由から野球、ソフトボール、空手はパリオリンピックでは不採用になりました。
日本では野球、ソフトボールの人気は根強く、若い世代からの関心もあり、エンターテイメント性も高いです。
しかし、空手はパリオリンピックの採用基準からすると、若い世代からの関心という基準には満たすことができないと思われます。
2020年の東京オリンピックで空手に出場した選手の平均年齢は30歳で、金メダルを獲得したスペイン出身のサンドラ・サンチェス選手は39歳でした。
39歳での金メダル獲得は、スペイン最高齢のオリンピック王者です。
競技参加者の平均年齢が高いということは、若い世代の選手が少ないことを示しています。
また、空手に関しては、選手同士で競わず、型の美しさなどで優劣を付けるため、どうしてもエンターテイメント性が欠けてしまいます。
このエンターテイメント性が欠けるという意見は過去にもあったようですが、フランスでは空手は人気の高い競技なので、世界空手連盟からすると驚きの結果だったと思います。
新ルールで好きな競技を追加できる!?
2020年の東京オリンピックより、オリンピックの開催都市は、その国で人気があり、オリンピックの魅力を高めるスポーツを選び、IOCに提案することができます。
IOCはパリオリンピックの新種目については、既にある施設を利用できるスポーツであること、若者が関心を惹く競技であること、男女平等の実現に役立つものを優先とする、と定めています。
近年のオリンピックへの関心は著しく低下しており、特に伝統的な競技の若者人気が低くなっていると言われています。
昨今、世界中で人気急上昇中のブレイクダンスやスケートボードが採用されました。
特に、スケートボードは東京オリンピックでも採用され、多くの日本人がメダルを獲得したこともあり、日本でも人気の高いスポーツとなっています。
オリンピックでずっとある競技とは?
1896年のアテネオリンピックから2024年のパリオリンピックまで、ずっと採用されてきた競技は5つあります。
それは競泳、陸上競技、体操、自転車競技、フェンシングです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
競泳
世界でも高い人気のある競泳は、第1回大会である1896年のアテネオリンピックから採用されていました。
しかし、昔は現在のようにきちんと整備されたプールがなかったため、第1回大会から第3回大会までは海で行われていたそうです。
陸上競技
陸上競技といえば、100m走やリレーの種目の人気が高く、ウサイン・ボルトといった世界的スーパースター選手もいました。
陸上競技は短距離走、長距離走、リレー以外にも、砲丸投げ、やり投げ、棒高跳びなどの種目があります。
陸上競技も競泳と同様に、第1回大会からありました。
体操
3つ目の競技は体操です。
体操といえば、床でのアクロバティックな技を決めたり、平均台の上での見事なボディバランスを駆使した演技といったように様々な器具を使って、難易度の高い技を競い合います。
体操は200年以上前から行われていたとされ、日本も数々のメダリストを輩出してきました。
自転車競技
4つ目の競技は自転車に乗り、タイムや順位を競うスポーツです。
これまで紹介してきた競技は、自分の体をフルに使うスポーツが多かった中で、乗り物を利用するスポーツである自転車が第1回大会からあるとは驚きです。
今回、オリンピックが行われるパリでは、ツールドフランスという大会が行われているので、自転車競技の人気は高いと思います。
フェンシング
フェンシングはヨーロッパの剣術をもとにして生まれた競技で、「フルーレ」、「エペ」、「サーブル」の3つに分かれています。
フェンシングは競技スピードが速く、素人にはわからない部分が多くありました。
しかし、近年は観客に分かりやすいようにする工夫がされるようになり、大きな話題となりました。
パリオリンピックでなくなった競技は何?まとめ
今回はパリオリンピックで採用されなくなった競技を中心にまとめてきました。
パリオリンピックでは、日本が金メダルを獲得する可能性が高い野球、ソフトボールを始め、空手、パルクール、スカッシュ、ビリヤード、チェスが不採用となりました。
東京オリンピックから開催地で人気が高く、オリンピックの魅力を高めることができるスポーツを提案することができるようになりました。
パリオリンピックでは、オリンピック人気を復活させ、若者の関心を高める事を目標としており、若者人気が高い、ブレイクダンスやスケートボード、サーフィン、スポーツクライミングが採用されました。
1896年のアテネオリンピックからある競技は競泳、陸上競技、体操、自転車競技、フェンシングの5つだけというのも驚きでした。